サモア旅行記
旅の終わりに、もう一度訪れたかった国。ありがとうございました。ファーフェタイ!

2013/3/25(月) 176日目 南十字星をこんなに愛おしく思うとは
【本日の行程:マナセ ⇒ アピア】

そろそろ働かないといけません。



サモア人に「絶対間に合う」と言われて乗せていってもらった車は案の定フェリーの時間に間に合わず、
サバイイ島の港で4時間ほど待つといったサモアらしい憤りも、
これにてしばらくお預けなんですね。



目に映る全ての光景が、これで最後なんだなー、と思うと途端に輝いて見え始める不思議。









ぱぱーんの親友のおじさんにアピアで出くわす。

「たぶん、これが本当に最後。私は戻って来られない。」

自分で言うと、尚更一番自分に響く。
ありがとうございました。ファーフェタイ!トーファ!
この人ともう一度会えるのかなぁ。



ぱぱーんの家で夜、だらだら話す。

パパが始めて会った日本人は、腕時計SEIKOの営業マンだったらしい。
彼はスーツケースいっぱいに15タラ(300円)という激安の時計をいっぱい詰め込んで、
1970年代、まだ飛行機がサモアに飛んでいなかった時代にフィジーからフェリーで来た。
彼はパパの親父に気に入られサモア滞在中はホームステイをすることになり、
それから毎年2回、サモアに来ては営業をしてホームステイをしていたらしい。

「みんな彼のことをセイコーさんって呼んでたよ。一時期、彼を知らない人はいなかったよ。
彼の時計は安いのに全然壊れないんだ。当時はあんなに安かったのに、
今じゃSEIKOは高級ブランドになっちまったな!(笑)」


とか。


「2009年のサモアの津波の後、俺は朝4時に電話をお前からもらったんだ。
サモアにいる家族からは1人も電話なんてかかってこなかったのに、
唯一、日本からお前だけが俺を心配して電話してくれたんだぞ(笑)」


とか。


写真は便利で、みんなで撮った写真も今やネット上にアップして送ることができる。
だけれども、今この瞬間はやっぱり撮り切れないなぁ。


帰り道、タクシーの中から空を見上げる。
満月の光で霞んだ星の中で、南十字星が煌々と頭上に輝く。
私の住む北半球では南十字星は見られない。
初めて南十字星を知ったのは「金田一少年の事件簿」という漫画で、
自分もいつか南十字星を見てみたいなぁ、と恋焦がれた。

今晩が南十字星を見られる最後の夜。
もう少しだけ、雲に隠れず空に居てくれませんか?

ありがとうございました。
ファーフェタイ。トーファ。
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