ソロモン諸島旅行記
地理的にも雰囲気的にも少しアジアに近づきました。

2010/12/11(土) 29日目 遺骨
【本日の行程:ムンダ】

曇り空、というか、雨。
ムンダのダイビングは天気に恵まれませんでした。。


【Shark Point】
MAX35.4m AVE14.0m 水温27℃ 潜水時間64分
潜水9:11 浮上10:15 
Air 210→60

サメを中心とした魚のポイント。
なんか、サメと、マンタと、バラクーダは毎日見てる気がする。。
と、いうわけで、カメと遭遇したので撮ってみました。
あと、遠くのほうにマンタの17匹の隊列を見たり。
ソロモンはとにかく魚影が濃い。
「ここはうん百種類の魚が一度に見れるポイントだよ!」
とか言われても、そりゃこんだけ魚がいりゃあな。と思ってしまいます。







【Munda Bar】
MAX27.7m AVE14.2m 水温27℃ 潜水時間62分
潜水11:36 浮上12:38 
Air 210→70

ここもサンゴと魚のポイント。
なんかここのダイビングショップ、潜水時間長いんだけど。。
しかも躊躇なく深く潜ります。毎日30m越えかぁ。
デコらないようにダイブコンピューターとにらめっこ。
ちなみに望めば、沈潜や、50m付近に沈む飛行機なども見れるようです。
もちろん短いダイブが好き!と言えば、リクエストに答えてくれます。



ムンダ、ダイビングのお会計。
2日間フルレンタル4ダイブ、計2388SBDなり。
うひょひょうひょ。涙がでるぜ!!






ダイビング後、町で暇そうな若者について行ってムンダ周辺を歩いてみる。
港から西へ30分ほど歩き、何かのエンジンの残骸を発見するも、疲れて踵を返す。

続いて、今度は東の方角に30分ほど歩くと昨日挫折した戦争博物館があるというので、
頑張って、歩く、歩く、歩く。






米兵さんは、ドッグタグを持っています。
自分の名前とかがプレスされた金属板です。
そういえばメタルギアソリッド2でドッグタグ集めたなー。

で、2002年、この博物館のご主人は、日本人と米兵、それぞれのドッグタグを見つけました。
たまたま拾ったこのドッグタグをきっかけに、戦争の遺留品集めを始めたそうで、
この博物館も初めて見つけたドッグタグの持ち主の名前から、
「Peter Joseph WWⅡ Museum」と名付けたそうです。

ドッグタグの持ち主も、まさか自分の名前が博物館の名前になるなんて思わずに戦地に赴いたんだろうな。
もし主人が日本語を読めたら、「田中まさる博物館」とかになっていたんだろうか。。

このドッグタグ、かなりドラマティックです。
アメリカはこのドッグタグの情報を持ち帰って、持ち主やその家族を探すそうで、
なんと、今もアメリカで生きている90のじいちゃんに返却されたり、
ご家族のもとに戻って行ったりするそう。
ドッグタグ、馬鹿にできません。






「日本人の骨あるけど、見る?」

ソロモン諸島には、いろんなところに
“日本政府は日本人の遺留品(遺骨)を探しています”のポスターが貼ってあります。
それによると、フィリピン、パプアニューギニア、ビスマルク諸島、ソロモン諸島で76万人の方が亡くなっており、
そのうち約53万人ほどの骨が見つからぬまま本土へ帰る日を待っているとのこと。

そんなに。。

で、骨を見るわけ。



骨の入った袋には、見つけた日付、場所、1柱、と書かれており、
ホニアラで火葬されて灰の小さな状態にしてから日本に帰るそうです。
今保管されている骨たちは来年に迎えが来て日本に帰っていくそうです。

長い。。

60年ぶりの母国への帰還。。どんな気持ちか分からないが、やっぱり嬉しいんだろうか。

全身の骨を見つけると、一体につき100SBDを受け取るそうです。
報酬と考えると少ない額ですが、ご主人はお金じゃないし、ということで、
見つけたら外務省の担当の方や有志で骨を探しに来る日本人に連絡しているそうです。


当時、ソロモン、キリバスなどの戦地に赴いた方たちが、今も有志で遺骨を探しに行っています。
しかし、高齢になられ、骨を探そうと思う人が誰もいなくなったら、
残りの53万人の骨は、戦争の記憶とともに忘れられていくのかなと思うと、
なんだか少し寂しくなったり。
もう帰れないのかな。
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