ソロモン諸島旅行記
地理的にも雰囲気的にも少しアジアに近づきました。

2010/12/13(月) 31日目 ガダルカナルで休日を。
【本日の行程:ガダルカナル島】

夢か現実か、まどろみの中、船の汽笛が聞こえる。
港町のちょっとした風情を感じる。

朝6時。鳥のさえずりで朝が来たことに気が付く。
ホニアラは朝が早い。店も6時や7時から始まり、町も8時を過ぎれば活気にあふれる。

お金がないときは朝食はアイスクリーム。
宿の急な坂をゆっくり降り、一個50円のチョコレートアイスを頬張りながら
今日は何をして過ごそうかな、と考える。

郵便局で手紙を書いて、博物館に行って、戦争の観光地を見学して・・・。
といっても今日思い立ったことが今日できることはなく、
郵便局へ向かい、その足で観光局へ、ついでにこじんまりした街中の博物館にも立ち寄る。

複数人に聞いて分かったことは、やっぱりツアーは一人だと値段が高いこと。
バスを使って、スカイラインという場所の近くにある
アメリカの慰霊碑を見に行けることが分かった。

空の道か。悪くない。散らかった街を見ながらバス乗り場へ向かう。
ゴミがあちこちに散らばり、赤い血痕のようなものが飛び散った道を進む。

道端には、タバコと、BETLENUTと呼ばれる緑色の植物を売る人が多くいる。
この緑色の植物と珊瑚からできたライムと呼ばれる白い粉を付けて咀嚼すると、
ある種の“ドラッグ”のような効果があるらしく、皆が好んで噛んでいる。
どうやらこれが口の中で赤くなり、それを吐き捨てることで街中が赤いらしい。
もちろん合法であり一般的なものらしく、皆がその効能を楽しんでいる。


南太平洋のバスといえば白いミニバンであり、ソロモンも漏れなく同じである。
どこまで行っても20円。タクシーを使うよりずっと経済的で、ちょっとしたお気に入りである。
早速バスに飛び乗り、通り過ぎる景色を横目に坂道をぐんぐん駆け上がりスカイラインへ。
空とつくだけあって、高い場所を通るこの道路はとても開放的で気持ちがいい。
もう少しこの気分を楽しみたいところだが、あっという間にアメリカの慰霊碑に到着してしまった。



高台に建つアメリカの慰霊碑は日本のそれとは違い、ずいぶん立派できれいな慰霊碑である。
日本もちょっと改修してもいいのではないかとも思うが、そんあ余裕もないのだろう。
すこし強い風に向かいながら、ホニアラの港を一望する。






3時間ほどネットを楽しみ、夕食を取ろうかと宿に帰ると、
同じ宿に泊まる神父にキリストについていろいろと説き伏せられる。
時間があるので、だらだらと聞いてみる。

どうやら英語には、キリストを信じない人、という意味の単語が独立してあるらしい。
それは差別用語にあたるのだろうか、などとくだらない考えを巡らす。
人は、体、スピリッツ、ソウルの3つに分かれるそうだ。
これを3つのSinと呼ぶらしい。Sin=罪、という今までの解釈にも若干の誤りがありそうだ。
同じ魂と解釈していたスピリッツとソウルに違いがあるのは意外だ。

スピリッツとは、神がすべての人間に吐息を注ぐように与えたもので、
死ぬと神のもとへ返っていくもの、つまりは神のものらしい。
そしてソウルは自分が作り出す自分のもので、行動の判断基準となる心の揺れ動きを示すようだ。

そして、天国には名前を記した本があり、
その中に名前が記されていないものは天国には行けないらしい。




夕食は中華料理屋、Sea Kingへ。
ビール、チャーハン、青菜炒めで1500円分を頼むと、4人前の料理が出される。
胃がはち切れる思いで完食し、暗がりの中、宿へと戻る。

ベットに崩れるように横たわり、腹が膨れて意識が朦朧とする。

これでソロモンが最終日か。
もっと優雅な最後で締めくくる予定だったのだが。。



これはこれで悪くない。

今日も一日、良い日でした。
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